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2021年11月19日

2021年11月19日 牡牛座の満月・部分月食

次の満月は部分月食で、2021年11月19日の17時56分(日本時間)に牡牛座で起こります。ナクシャトラはクリティカです。技術的には部分月食ですが、皆既月食に近く、天気が良ければ夕方には日本でも見える月食となります。

人間の記憶は儚いものです。これまで21ヶ月間海外旅行に行くことがなかった私は時差ボケで眠ることができない、という感覚を忘れていました。いまホテルの部屋でバッチリ目が覚めていますが、「もう太陽は昇ってこないのではないか」という不思議な気持ちになることを思い出しました。しかし太陽は明日の朝、必ずその顔を再び見せてくれます。

この束の間の考えは単なる幻想ですが、太古の昔から人々は日食・月食を経験する度に同じようなことを考えていたのではないでしょうか。太陽や月の光が消えると、光が二度と戻ってこないと思ったかもしれません。しかしそのようなことはないのです。ですから心配する必要はありません。わかっていても私たちはいろいろなことを心配します。それは人間の本性です。

月食のチャートの太陽と月に関連しているシャシュティアムシャの守護神は「ニルマラ」です。サンスクリット語でニルマラとは「欠点のない、輝く、明るい(ニル=ない、マラ=汚れ、でニルマラとは本来「汚れのない」ことを意味します)」という意味です。この月食で月の光が一時的に消えますが、満月の光の源に繋がれば、それが一時的なものだと理解することができるようになります。

この写真は先日、撮ったものです。早朝に濃霧が発生した時に撮影したのですが、数時間後には霧が晴れてきれいな景色が見えました。私たちも心が曇っている時にはその背後にある美しい風景を見ることができません。ですから、私たちはマインドを浄化し続ける必要があります。そうしてはじめて私たちは物事の本質や自分の中に輝く光を見ることができるよういなります。Om Shanti.